親知らず 抜歯翌日
朝6時30分。看護師さんがきてくれて体温チェック。飲み薬の鎮痛剤を飲む。一晩中吐きつづけた血も、ほぼおさまっている。
朝ごはん、やっぱりお粥は粒が痛くて食べられなかったけど、具のないお味噌汁に感動した。
最後の抗生剤の点滴が終わって、同時に針も全部抜いた。夜勤明けで疲れているだろうに、痛くないように気遣ってくれるのが分かり、感謝。
8時30分。外来に呼ばれ、昨日の診察台に乗る。
助手の先生が来て、「何をおぼえてる?」って。
覚えてるいることを話したら、「よかったー!全然覚えてないね!」だって。
私が、青空だーと思いながら夢の中に誘われたあと、右下と左下の親不知は問題なく抜けたらしい。問題は右上。
「全然抜けなくってね!しかもあなたずっと苦しんでて。おかしいな、薬効いてるはずなのに、この子なんでこんなに苦しそうなんだろうって。早くしてあげなくちゃいけないんだけど、ほんとに抜けなくて、違う先生も呼んできて…なんとか抜けたんだけどね。ほんと、レアケースで。」
レアケース…
レアケース…
レア…ケース…
はっ!!!
このとき、私はようやく思い出したのです。
2年前の理事長先生の言葉…
「学会発表レベルの親知らず。」
すっかり忘れていました。
でも、右上はそんなに痛くないんです。痛いけど。なにせ左側が痛くてたまらないんです。
処置の大変さと痛みの度合いはイコールではないらしく、大変な処置だったし、痛みも腫れもしばらくあるだろうけど、来週の抜糸のころには大丈夫なはず!と言われました。
診察してくれた先生は、昨日途中から助っ人できてくれた男の先生。ちょっとぶっきらぼうで怖い感じ。「抗生剤も鎮痛剤も多めに出しとくから!」
抗生剤多めってなに。。あんまり経過良くないってこと?ドライソケットになるのだけは嫌!!と思い、
先生…なんで抗生剤、多めなんですか?あんまり良くないんですか?と聞いてみたら、
「年末だからだよ!それに、来週の抜糸は俺がやるけど、それ以外の日はいねーんだよ!」だそう。
診察室を出るとき
「何かあったら電話くれたら対処はするから!」ってちょっと笑って言ってくれました。
ぶっきらぼうなだけで、根は優しい先生なのかもしれません。