親知らず 入院に備えて

そんなこんなで入院と3本の親不知の抜歯が決まり、その日のうちに採血もして、あとは当日荷物を持ってくるだけの状態。

入院の日は12月の下旬。
子供たちが楽しみにしているイベントがたくさんある。退院してきても思うように動けるか分からないから…と、できることはなるべくやることにした。

①おせちとお雑煮の材料の買い込み→冷凍できるものはした。買えなかったのはかまぼこと伊達巻作る用のはんぺん。この2つは年末ギリギリに買おう。

②クリスマスの準備→こちらはホントに退院直後になるから、毎年のようにはしてあげられない。でも、できるだけはしてあげたい。チキンは冷凍。あと、ミートソース作り置きして冷凍。ブロッコリーも茹でて冷凍。ミニトマトは長持ちするようにしてから冷蔵。スポンジも生クリームも準備OK。イチゴもOK。

③入院退院の日は主人が休みを取ってくれたので、子供たちのタイムスケジュールを作って渡す。→日頃激務の主人は、朝早く家を出て夜遅くに帰宅するため、平日の子供たちの過ごし方を知らない。

④ハンバーグの作り置き、日持ちする惣菜作り、冷凍餃子、ライスバーガーなど。

⑤退院後の自分用にウイダーinゼリー購入。

⑥入院中に震災が起きると大変なので、非常食の補充(心配症なんです)

⑦最後に自分の入院準備
【使ったもの】
薄手の前開きパジャマ、カーディガン、使い捨てマスク、箱ティッシュ、除菌シート、ボディシート、室内履き、めがね、帽子、ケイタイ、充電器、印鑑、1000円(テレビカード買った)
【使わなかったもの】
冬用のモコモコパジャマ(病院は寒くない)
バスタオル(シャワー浴びる気力はない)
大量の本(抜歯前に時間あったら読むかな?くらい。私は時間はあったけど気持ちに余裕がなく、いっぱい持っていったけど、どれを開いても内容が頭に入ってこなくてやめた。抜歯の後は、本どころじゃない)
ストロー(抜歯後のために持っていったけど、あとで調べたら、抜歯後に吸う行為はNG)

パジャマどっちがいいだろうとか大量の本が気が紛れるかなとか、ここでも心配症が顔出して、すごい大荷物になった。

親知らず 人生、思い切りも必要

2年ぶりの口腔外科は、前回担当だった先生が異動になっていて、年配の女医さんが担当してくれることに。

レントゲンと私の口の中を見て、一泊入院で静脈内鎮静法を使った抜歯にしましょうと方針を決めてくれた。

静脈内鎮静法とは、全身麻酔ではないけれど、夢の中に連れて行ってくれる、人によっては記憶がまったくないっていうこともあるらしい、歯科治療が苦手な人や困難な抜歯をする人に向いている治療法だそう。

私は歯科治療に苦手意識があるし、もうそれで!なんなら気絶させてもらいたいくらいなんで!!と先生にお願いをした。

「…で、何本抜きましょうかね?」

え、右の上だけじゃないんですかね…?

「右の下もね、その横の歯との隙間が虫歯になりかかってるのね。あと、左の下はね、横向きに生えちゃってるのよね。左の上は…これはまったく見えてないから、あえて掘り起こす必要はないですね。」

頭の中で、いろんなことが渦を巻く。

1本ずつ抜くとすると、3回怖い思いをするってことね。。

右の上下を抜くとすると、術後、左側は無事だけど、またやらなくちゃいけないってことね。。

3本まとめて…いっちゃう?え、いっちゃう??そしたらもう一生この思いはしなくてもいい。けど…え…えー

「先生…わたし…3本いっちゃおうかな?」

このとき、私、見逃さなかった。
先生、今、笑った?

「3本…いっちゃう?ほんと?んーでもいっちゃおうか?子供さん、小さいんだもんね。何回かに分けると、そのたびに入院ってなっちゃうしね。」

そんなわけで、2020年秋。
屋根の訪問詐欺未遂からリスタートした私の親不知、一泊入院まさかの3本まとめ抜き!に決定。

親知らず デジャヴか

3歳になったばかりのやんちゃ坊主を連れて、自分の病院に行く…これって、めちゃめちゃハードルが高い。少しの熱なら見てみぬふり、少しの痛みならイブ飲んどこ。でも、これは絶対にあのときと同じに違いない、そして、家で耐えぬける痛みでもない!と確信した私は、再び近所の歯医者さんに駆け込みました。

診察台に呼ばれ、登場したのは、またしても理事長!「おい!あのとき抜歯しなかったんか!?」と言われ、へへへ…と笑いながら抜歯をやめた経緯を話すと

「じゃ、もう一回紹介状書くから。でも今回は痛くなくなっても抜いてきなさい。虫歯になって痛みだしてからじゃ抜くのも大変。少しは自分のこともやりなさい。」

こうして、私は再び、大学病院の口腔外科を訪れることになります。

親知らず 屋根が飛びそうです

2020年秋。
一歳だった末っ子は超やんちゃな三歳になりました。

我が家は3人兄弟、毎日が運動会のような日々です。

その日も、朝から子供たちの用事でバタバタバタバタ。いつも以上に慌ただしい日でした。あと30分で子供を歯医者に連れて行かなくちゃいけないようなとき、ピンポーン。モニターを見ると知らないお兄さんが映っている…「近くで工事やってたんですけど!おたく、屋根飛びそうですよ!親方が教えてあげなって!!」

…お分かりになりますか…

これ、いわゆる訪問詐欺ってやつです!!


人一倍警戒心の強いはずの私。
この日は何を思ったか、ドアを開けてしまい、屋根にも上げてしまったのです。

(ちなみに、屋根に上げてから怪しい!と気付き、結果、屋根のビスを一本抜かれはしたものの、後日姿を現すことはありませんでした)

このことが大きなストレスとなり、引き金になったに違いありません。

この翌日、右耳がズキズキと痛み始めたのです…

親知らず やめちゃう?

家族の予定もあわせて検討、入院は3月の春休み頃にすることにした。

入院するまでにまた痛みだすといけないからと出してもらった抗生剤も、まったく必要ないくらいどこも痛くない。

「まったく痛くないのに、入院してまで抜歯するの…?」

そんなことを思っていたら、入院予定日の一週間前、子供が熱を出したのです。

私はすぐ病院に電話をし、子供が熱を出したこと、やっぱりまだこんな小さな子を家において入院はできないことを伝え、ここでピリオドを打ったのです。

…え?親不知を抜こうとしたけど結局やめたって話かよ?って?

違うんです。

私の親不知奮闘記は、この約2年後、続きがやってくるのです。

親知らず 初めての口腔外科

理事長先生にプレゼントされた鎮痛剤で耳の痛みはおさまり、え?治った?と思いながらも、年末に予約しておいた日に口腔外科へ。

若くて元気いっぱいの女医さん。
「これはもうねぇ、抜いちゃいましょ!入院して。」

にゅ、にゅーいんーーー??

「先生、あのー。まだ一歳になったばかりの子がいて、卒乳してないんですけど。。」

「入院っていっても、一泊なんで、次の日の朝には帰れますよ。小さいお子さんいるなら一人の時間もないでしょう?旅行気分で入院しちゃえばどうですか?」

その後、元気な女医さんは

①親不知が虫歯になる前もしくは虫歯が進行するより前に抜歯をした方がよいこと
②歳を重ねると骨が固くなって大変になること
③なにより、原因不明の耳の痛みが親不知のせいなのか判明させたほうがいいこと(抜歯しても痛むなら脳神経外科などの受診を考えたほうがいい)

という説明をしてくれて

私は、抜歯を決意するのです。

親知らず 発見

2018年、年末。
突然、右耳の中が痛い。

「耳って歯も関係あるらしいよ?」という主人の何気ない一言で、子供たちのかかりつけの歯医者さんに電話。

その日は、年内最後の診療日。
予約いっぱいだけど、合間で見るから来てくださいとのこと。

しばらく待ってようやく呼ばれ、登場したのは理事長先生。私の口のなかと、撮ったばかりのレントゲン写真を見て、大笑いしながら

「かわいそうに〜!かわいそうに〜!」って。

「右上の親不知がね、悪さして、それで右耳が痛いのかも?だから、抜いたほうがいいんだけど、この親不知、すごく変な生え方してて、学会発表レベル(なにそれ)」

「だからねぇ、ここよりも、大学病院に紹介状書くから、口腔外科行って相談しておいで!」

最後に理事長が、年の瀬にほんとにかわいそうって言って鎮痛剤プレゼントしてくれたwww

こうして、2019年の年明け早々、私は大学病院の口腔外科を訪れることになるのです。